《 楽器初心者でも感覚的に楽しめます 》

金属製のスリットドラム「プロパノータ」とは私が名付けた造語です。

この15年前後で世界各地で製作され始めたまったく新しい楽器です。

つまり通常の楽器のように「どこかの国で昔から使われていた」というものではありません。

誕生当時は楽器メーカーというよりも小さな会社か個人レベルで作られていたという印象です。

そのような経緯から「決まった名前」というものがありませんでした。

楽器としての分類では音の切込み部分を叩くものを「スリットドラム」「タングドラム」「トングドラム」などと称されます。

金属でできた円盤状の打面に切り込み（スリット）を入れたもので、スリットをバチ、または手で軽く叩けば素晴らしく美しい響きを放ちます。

切込みの長さにより音階をつけることが可能で、木琴や鉄琴のようにメロディを奏でることも出きます。

最大の特徴であるその美しい音色のお陰で、何も考えずにただ音を出しているだけで演奏者も、また周囲で聞いている人も不快になることなく逆にリラックスすることが出来ます。

私自身、この楽器の黎明期である2007年頃より試作を始めました。

当初は廃棄処分待ちの「ガスボンベ」を再加工していましたが、現在ではすべて新品の鉄素材を用いて製作しています。
（空だからとご家庭に余っているボンベを処理せずに加工した場合、爆発の恐れがあるそうです。プロパノータでは適切な処理を行っていただいたもののみを使用していました）

廃棄物を再加工するため「リサイクル楽器」と言われます。

リサイクルは元の形に戻すことを言うそうです。

プロパノータのように全く違った形で新しい価値を与えるものは正確には「アップサイクル」と呼びます。

《 楽器作りのコンセプト 》

私自身は世界各地の「打楽器」の演奏を楽しんでいます。

複数の打楽器を演奏すれば、たとえ奏法やリズムが違っていても相乗効果でのレベルアップがあることは間違いありません。

各地に伝わる伝統的なスタイルだけでなく、他の打楽器の奏法なども取り入れ自由な発想で演奏できればより打楽器を深く楽しめることでしょう。

プロパノータもその音色から「癒し」的な使われ方が大半ですが、それ以外の魅力も引き出し、自由な発想で演奏してもらいたいと考えています。

また、せっかくの新登場の楽器でもあるので、出来る限りユニークな発想も取り入れつつ、楽器としてのレベルを上げることを目指しながら製作しています。

製作において重視していること

◎ユニークであること

◎音だけではなく、インテリア要素も忘れずに

◎共鳴できる存在に

最後に掲げた「共鳴」は音だけのことではありません。

「共に」「鳴る」

ひとりだけで楽しむのではなく、他の人や楽器とも一緒に楽しめるモノに育ってほしいと願っています。

私には目指している楽器のイメージはありますが職人としてのよく言う「こだわり」はありません。

ご依頼に応じて製作にベストを尽くすのは当然として「半分くらいがちょうどいい」との考えもあります。

残りの半分は演奏者の領域。

ピアノやギターのように完璧な楽器ではなく、余白のある楽器。

その様な考えに共感してくださる方にお届けしたいと思っています。

「楽器」とはいえ、音の出る「道具」にすぎません。

道具である以上どなたでも簡単に扱えることが理想ですが、強い意志がなければ習得するのが困難な楽器もたくさんあります。

プロパノータはそんな強い意思がなくても遊びで上達可能です。

もちろん、練習を重ね「道具」を身体の一部のように使いこなせるようになればこれほど楽しいこともありません。

見た目もかわいらしく存在感もあります。ぜひ皆様のアイデアで使い倒してください。

金属製のスリットドラムとは、主に円盤状のボディ表面に音の出る切込み（スリット)を入れた打楽器です。

スリットドラム、またはその形状が「舌」に似ていることから「タング、トングドラム」とも呼ばれます。

一台で音楽の3要素である「リズム」「メロディ」「ハーモニー」を楽しむことが出来ます。

プロパノータは、私が独自に考案し名付けた金属製のスリットドラムです。

私自身はこの楽器の黎明期である2007年頃から試作を始めました。

製作当初は廃棄処分となる「プロパンガスボンベを再加工して楽器に再生させていました。

楽器としての名称すら統一されていない新しいジャンルの中で、私はこの楽器に「プロパノータ」という名前をつけたのです。

いまでは現在の金属製のスリットドラムという新しい楽器の中でも、特に独自の進化を遂げた存在と言えるでしょう。

その響きの美しさと、誰でも直感的に演奏できることが最大の特徴です。

リサイクル楽器？

当初は廃棄予定のガスボンベを加工していましたが、現在ではすべて新品の金属素材を使用。単なるリサイクルではなく、元の形からまったく新しい価値を生み出す「アップサイクル楽器」として進化を続けています。

癒しだけではない、新しい表現の可能性

スガイ打楽器の目標は、「楽器をもっと自由に、もっとユニークに」。

一般的なスリットドラムが「癒し」の用途で用いられることが多いのに対し、プロパノータはそれだけに留まりません。繊細で美しい響きを持ちながらも、打楽器的な発想を視野に入れ設計されています。

一般的にはその音色から「癒し」の分野で使われることが多い楽器ですが、それだけではもったいない。

打楽器としてのダイナミックな表現力を活かし、パーカッションアンサンブルや即興演奏、さらには電子音楽との融合など、多様なシーンで活躍できるでしょう。

私自身、多くの打楽器を演奏し、それぞれの奏法やリズムを融合させることで新たな可能性を見出してきました。プロパノータもまた、特定のジャンルや奏法に縛られることなく、奏者の創造力次第で無限の可能性を秘めた楽器です。

製作に関しては主に以下の点を意識しています。

• ユニークであること：他にはない、独自の音色とデザイン。

• インテリア要素を大切に：部屋に置いても美しく、飾るだけでも楽しい。

• 共鳴する楽器：音だけでなく、演奏する人同士が共鳴できる楽器に。

使う人の未来へ

「楽器」とは、音の出る「道具」にすぎません。道具である以上、誰でも簡単に使えるものが理想的です。その道具をどのように使うかは演奏者次第です。プロパノータはピアノやギターのように完成された形ではなく、まだまだ「余白」の多い楽器です。

プロパノータには決まった演奏方法がないからこそ、使い手によって新しい音楽が生まれる可能性を持っています。誰でも手に取りやすく、直感的に音を楽しめる一方で、深く追求すればするほど新たな表現が広がっていきます。

「共鳴する楽器でありたい」――この共鳴とは、単に音の響きだけではなく、演奏者同士、または聴く人々との繋がりを生み出すものでもあります。ひとりで楽しむだけでなく、他の楽器や人との共演を通じて、プロパノータはより豊かな響きを奏でます。

プロパノータが奏でる音色は、あなたの未来の一部になるかもしれません。

この楽器の可能性を、ぜひあなた自身のアイデアと演奏で広げてください。