スガフォンとはいったい

【スガイフォンの誕生の経緯】

スガイフォンは、直径10センチの球体を使った小型のタングドラムを原型として生まれました。

それは「小型タングドラム」として成立させたかったため、小さいボディに4~5音入れていました。

音を詰め込んでも「存在自体がどこか中途半端」。「なんか面白くない」。

そんなもう一歩踏み出した面白さが欲しいと感じたことが出発点です。


大きな転換として、一台の中に多くの音を詰め込むのではなく、音数を絞り楽器としてのユニークさを前面に出すことにしました。
音の少なさは制限であると同時に、スガイフォンの個性を際立たせる要素でもあります。

その後、バネを使った土台や腕などで視覚的にも音的にも動きのある楽器へと方向性が定まっていくのです。

ただし、スガイフォンを単なる「冗談楽器」として扱うつもりはありませんでした。
見た目や動きに遊び心を持たせながらも、**「しっかりと演奏できる楽器であること」**は、制作の初期段階から外すことのない条件でした。

スガイフォンは複数台での使用を前提に設計されています。
3台程度であれば、旋律を奏でるというよりも、リズムや合いの手を加える楽器として力を発揮します。
必要に応じて台数を増やしていくことで、表現の幅を少しずつ広げていくことができます。

また、3台同時購入の場合には、串刺しのようにまとめて運搬できる専用の芯棒が付属します。
楽器としての実用性と、少し可笑しみのある佇まいを両立させた仕組みです。

一台一台には異なる表情があり、あえて完璧に揃えすぎない仕上げとしています。
その微妙なばらつきも含めて、個体ごとの魅力として楽しんでもらえたらと考えています。


【音の特徴】

スガイフォン一台に収められている音は、オクターブ違いの2音のみです。
シンプルな構成だからこそ、打点や配置、並べ方によって音楽的な表情が大きく変わります。

モデルによっては、内部にランダムに鈴が仕込まれているものもあり、演奏中にふとしたタイミングで鈴の音が混ざることがあります。
意図的に鳴らすことはできませんが、その偶然性も音の一部として組み込まれています。

土台と腕の部分にはバネが使われており、打撃による振動で本体が揺れます。
その揺れによって、隣り合うスガイフォン同士がぶつかり合い、演奏者が完全にはコントロールできないノイズが生まれることもあります。
この予測不能な音の混ざり方が、スガイフォン特有の響きを作っています。

土台は取り外しが可能で、本体のみを並べて通常の打楽器のように演奏することもできます。
また、土台を外し、本体を手に持って鳴らすことで、カウベルのような感覚で演奏することも可能です。

さらに、全音・半音を揃え、音順に配置すれば、鉄琴のようにメロディ演奏を行うこともできます。


【スガイフォンの役割】

スガイフォンは、
メロディを正確に演奏することを第一の目的とした楽器ではありません。

アンサンブルの中で、
リズムの合図になったり、
音のきっかけを作ったり、
ときには思いがけない音で場の流れを変えたりする。

そうした周縁的でありながら重要な役割を担うことを想定しています。

複数台を並べて使うことで、
カウベルやベルのように気軽に音楽に参加することもでき、
必要に応じて台数を増やせば、鉄琴のようにメロディ演奏にも対応できます。

スガイフォンは、
音楽の場に少しだけ余白と動きを持ち込み、
演奏そのものを軽やかにするための楽器です。