円盤型スリットドラムの音の配置、本当に計算された配置なのかい??

スリットドラムの音配置は独自の工夫によって云々~

 

円盤型スリットドラムの製造は海外メーカーが多いのですが、それらのサイトを見てみると大概「独自の設計による音の配置」と謳われていることが多いかと思います(外国語だから多分、だけど)。

「ソレ、ホント?」

 

どうなんでしょうね・・よそ様は緻密な計算をされているのかもしれません。

しかしその場合、Keyや音階が変わればその都度、ベストな配置を探り当てなきゃなんないのかな?組み合わせは無限になっちゃうね。。。

 

プロパノータの音配置は特に音の関係によって決定されたものでは全くありません。

「単に製作上の都合と、ちょっとした規則性を持たせたかったから」

ということです。

 

試しにプロパノータをお持ちの方は、マグネットで音を変えてみて響き具合の違いを見てみてください。変わんないでしょ。

 

私は基本的に楽器のホームポジション(演奏時の楽器の向き)というものを勝手に決め、それに基づいて規則性(これもワシが勝手に決めた)を与えてあります。

具体的にはどのタイプのプロパノータでも、バチを挿す穴が向こう正面になります。

以下の感じです。

一番下の「ド」を右手で鳴らすと想定し、ミ(左手)、ファ(右手)、ソ(左手)、シ(右手)、ド(左手)。

下から右、左と順に音が高くなる設定(もちろん設定を無視して自由にやっても問題ありません)。

 

「P13」や「P15」は中央が最低音になりますが、基本的な考え方は一緒。

 

ナゼ、こんな配置?ピアノみたいな順番じゃだめなの?

 

なぜこのように音が横並びではなく飛んでいるのかと言えば、音の高さを切り込みの長さにて調整しているからです。

 

この手の楽器はたいがい「8音」というのが定番ですが、その際に一番低い音の切込みが一番長く(下の画像では手前のド)、その次に長いのが左中央の「レ」。

この「レ」をピアノのようにドの右側に配置すると(つまり画像のシの位置)、窮屈で収まりきらないか、もしくは画像のように外側にズラして入れたりすると切込みがやたらと下まで入ってしまったりします。

あまりに下まで切込みが入り、上下を溶接している部分近くまで行ってしまうのはちょっとよろしくない。

それを避けるために低い音から順に四方へ音を飛ばしています(ここでも右、左ルールは健在ね)。

 

以上がプロパノータの音配置に関しての自分なりのやり方です。

 

そんな中、最近ピアノの先生から「ピアノ配置で作れないの??」と質問を受けました。

上記のご説明をして「作れるけど、作ってない。けど、じゃ、作るよ」とお答えし作りました。

 

その結果「分かりやすく、とてもいい感じ。。。。」

 

あくまでも試作的なつもりだったので仕上げなどはしてませんが。

音階としては「ドレミファソラシド」です。

しかしKeyは「A=ラ」なので、画像を見ると落書きもありややこしいです。

実際に鳴らしてみると、やっぱり自分でもわかりやすいと思いました・・・・

僕は持ちネタのひとつとしてラベルの「ボレロ」があります。

しかし音符と手の動かし方の両方で覚えているので(どちらかと言えば手の動かし方の比率が高い)、ピアノ配置だとすぐには弾けません。

が、しかし先生は一発で弾いていた。。。。オレの努力が一瞬で砕けた・・・

 

先生曰く

「ずっとピアノをやっているので、どうしても音が並んでいないと感覚的にムリって思えちゃう。それに子供たちにもできればピアノの配列で遊んで欲しい」

ということです。

子供たちと、時にはピアノ以外の楽器で音に親しむレッスンもされているそうなのでね。

 

今回は通常作るタイプの音よりも全体的に音が高く、それに伴い「音板がそれほど長くない」ので特に窮屈感もなくすんなりと収まっています。

最低音を「ド」にするには、通常タイプよりも1オクターブ高くした方がよさそうですし、実際の音もキラキラしてよく響いている感じになると思います。

 

今までも「音の位置を覚えるのが難しそう」とのご意見を頂戴したときには、いつも「やってみると位置は簡単に覚えられますよ!」とお答えしていました(スグに覚えられるのは事実だと思う)。

とは言え、視覚的または感覚的に難しい印象を与えていたことは否めないかもしれませんよね。

先生曰く

「これにマグネットチューニングの位置と調を変えるための音階表、調を変えたときに演奏できる曲のリストを作ればすごく便利だよ!!!」

 

確かに、確かに、確かに。ワシもそんな気がする!

なんか原点に返ったような感覚です。

それにしても、例え同じことをしていても何が変わったのかはわからないけど、昔と今では物事の捉え方が変わるっていうのはよくあることですね。

なんだかんだ言っても時間ていい仕事するのかなぁ。。

しかしこの並びで音板を2重にして2オクターブ入れることが出来るかははなはだ疑問が残ります。

 

先生のご注文はもう一つあり、それは上下分割式。

要するに、

「複数のプロパノータが欲しいけど運搬や収納時に円盤のままだとかさばってちょっと不便かも」とのこと。

「上下分割になればお茶碗を重ねるように保管場所も取らなくて済みますことよ」

ハイ、ハイ。

分割方式は可能ですよ(いまでも特大サイズは分割式ですしね)。

それに画像の試作品もちゃんと分割式ですよ。

 

ピアノ配置の音と分割式についてはまたの機会にご紹介いたします。

まとめとして、

要するに表題の「スリットドラムの音の配置問題」は音とは特に関係ないっす。

まぁ、ワシは昔からそう言ってっけど。

 

参考までに同じ分類の楽器としてよく比較される「スティールパン」の例を見てみましょう。

スチールパンは「5度圏」と呼ばれ、「隣り合った音が良く響き合う」配置が採用されています。これはスチールパン誕生初期には見られなかった方式だそうです。

 

プロパノータもスチールパン配置で作ったことありますよ~~。

でも特に変わらんかった。。。ご希望あらばスチールパン配置でもお作り致します(でもこの音数をひとつにまとめるのは無理)。