スリットドラムの半音階は自分で作るのが一番手っ取り早いよ!というお話です。
用意するもの:かなノコ(100均製品でも問題なし)
あった方が良いもの:チューナー、軍手(手袋)
必要なもの:根性(なくても全く問題なし)
やり方:かなノコでギリギリ切るだけ
最近中国製のスリットドラムを購入される方が大幅に増えていると思います。
おそらくはユーチューブ動画などの演奏を見て触発されたのではないでしょうか。
音の数も15音入ったものが驚くほどの低価格で販売され、この上ない手軽感がありますからね。
メーカーにより音の配置などで違いがあるようですが、共通しているのは「半音(つまりシャープやフラット)が無い・・・」という事だと思います。
そこで、唯一の解決方法は「もう一台買って切る!」一択です。
(一応、自己責任にてお願いいたします)
いずれはチャイナが「半音階バージョン」を出してくるかもしれませんが、出してこないかもしれません。
それをあてにするならば1万円程度ですし、もう一台買って自分で切るのが一番手っ取り早いですよね。
具体的には「かなノコでゴリゴリ切る」だけです。
中国製のスリットドラム「半音階がない」と嘆いている方々へのグッドな解決方法。
それは「もう一台買って切る」です。
曲を演奏するならどっちみちKEYの違うブツを買ったりするんでしょ?
それなら「切っちゃう」のが一番。https://t.co/LEt9QTyFMZ#スリットドラム半音 #タングドラム半音 pic.twitter.com/869ld9X2is— スガイ打楽器製作所 (@propanota) June 4, 2021
試しに私も切ってみましたが、1音5分程度で出来ました(鉄ではないので意外と楽です)。
初めはノコ刃の食い込みが悪く「ガリ、ガリ」という感じですが、何度か繰り返せばすぐに刃も食いつきます。
そうなれば後はギコギコ調子よく切り込みを長くするだけ。
あんまり調子よく切ると音が低くなりすぎるので(低くなったら戻せません)、チューナーをこまめに確認しながら切るのが良いでしょう。
チューナーはスマホアプリで選び放題ですよ。
私の持っているタイプは「ファソラシドレミファソラシドレミ」の14音なので、半音全てを揃えるならば赤字の音を切るわけですね。
それぞれ低くすると以下のようになります。
(ソ⇒ファ#)(ラ⇒ソ#)(シ⇒ラ#)(レ⇒ド#)(ミ⇒レ#)
1音変えるのに5分だとすると全部で10音あるので50分(高い音から低い音の2オクターブ)。
休憩を取りながらでもそのうち終わるでしょう。
もうこれで悩む必要なし!
たいていの曲は演奏可能です。
しかし「せっかく買ったものを切るのは抵抗があるなぁ」という方もいると思います。
磁石を使う
ネット上には磁石を使い音を下げる方法なども紹介されていますが、磁石は出来れば音板の裏側に付けたいものです。
それには楽器底部に手が入る程度の穴が開いていないと、付けられるけれどちょっと面倒。
音板の表面につけると邪魔です(私が買った中国製のブツは穴は開いているけど手は入りません)。
また、磁石で音を下げるには「鉄製」じゃないと磁石もくっつかない。
素材については「炭素鋼」などの表示があり磁石は着くようですが、それはイマイチ信頼度が置けないと思っています。
何故なら、アマゾンで出てくる15音階のモノだと直径がおよそ13~15インチ(35cm~40cm程度)。
しかし重量の記載がないので素材の判断がつかないのです。
「銅製」ならばさほどの重量ではないかもしれませんが、鉄製だとすごく「重い」と思います(重量についての記事はコチラに)。
レビューを見ても「重い」と書かれているものはありません。
それほど重くはないとすると「鉄」ではない可能性の方が高いと思っています。
仮に鉄製だとすると低音を出すためには「音板の長さが相当長くないとそこまでの低音は出ません」。
見たところそこまで長くないので、やはり「合金」「銅」の可能性が高いのではないかと思います。
もしかして素材は鉄でも材の厚みが薄いのかもしれません。
薄ければ「ペラッペラ」の音になりますが、動画を見る限りでは薄いとも思えない。。
と、言うことはやはり「鉄」ではない可能性が高いのではないかと・・・
しかしひとつのレビューで「磁石をくっつけた」とありましたので、それを読むと「鉄なの???」とも思います。
一応ステンレスなどの合金でも、素材構成の含有量次第で磁石も着くようですがね。
私の持っている中国製14音階は、販売ページによって「合金」だったり「銅製」と表示されていたりしますが「鉄」ではありません。
直径約40㎝ですが、銅のためそれほど重くはないです(約3㎏)。
とうぜん磁石はくっつかない(ネットではテープで磁石をくっつける方法などを紹介している記事を見たことがあります)。
大切なのは磁石ではなくて「重さを変えることで音を変える」という点です。
ですから磁石がくっつかないのであれば、別の何かで重さを変えれば良いのです。
重さで音を変えるのは「低くする」ことしか出来ません。
逆に音を高くするのは少々大掛かりになるので一般的ではありませんね。
そんなワケで、磁石を使い音を下げることはあまりお勧めしません(メンドクサイよ)。
それに演奏中に半音にしたり、戻したりが出来るわけでもないですからね。
ささやかながら付け加えるならばプロパノータは以上の点は、はるか昔からすべてクリアしています。
プロパノータでは全音(ピアノの白鍵の音)と半音(ピアノの黒鍵の音)を別々にしています。
それは「全音と半音」の組み合わせに問題があるのではなく、「音が近すぎて響きが濁ってしまう」からです。
通常の「ドレミファソラシド」、いわゆるハ長調(メジャースケール)であれば#もbも入ってきませんが、キーが違えば(つまり始まりの音が違う)「#の音」も同居しますが、それ自体が問題ではないという事です。
もう少し詳しく言うと、音の高さはそれぞれ国際的に周波数(ヘルツ)が決まっています。
これは「1秒間に何回振動したか」ということで、例えば「ド」でしたら1秒間に260回(四捨五入)振動するものはすべて「ド」になります(すごーく一般的な高さのドの場合)。
ひとくちに「ド」と言っても「高いド」もあれば「低いド」もありますので、低いドは260回の半分の振動数。高いドは倍の振動数になります。
「ドの半音高い音」、つまり「ドの#」だと振動数が280回(四捨五入)で260回に近いですね。
そこで「ド」と「ド#」が同居していると、「ド」を鳴らすと「ド#」も一緒に響き、音が濁ってしまいます。
せっかくの綺麗な響きが「モワァ」っとした曖昧な音になってしまうのです。
同じ「ドとド#」が同居していても、「振動数260回の低いド」と「振動数560回の高いド#」であれば問題はありません(振動数がかなり離れていますからね)。
そんな理由から別々にしています。
それにしてもチャイナが「半音バージョン」を出してくるか・・・
どうでしょうねぇ。。
作るのは簡単だと思いますよ。どうせレーザーでスッポンスッポン切るだけでしょうから。
まさかレーザーカットのプログラミングが出来ないなんてことは無いでしょう。
ただし製品としては中途半端な気がするんです。。
半音階の2オクターブでしたら10音あれば良いですよね。
15音に比べ10音だから「もっと安くする」となると、、、「安すぎて儲からない???」。
ならば15音は入れられるので残り5音に何らかの音を入れ価格を保持するか?
現実的ではないなぁ。。さらに音域を広げたとしてもおそらく「ショボイ音」になりそうだし、全音を入れても「何のために??」って感じだし。
結局安売り競争で自滅・・・その可能性はあるかもしれませんなぁ。
ほぼ同じ仕様のモノでも1万円オーバーのモノもあれば、1万円を切るモノもある。
いったい何が違うんだろうね??????????????
まぁそんなことを考えるよりオイラは自分のことを考えなきゃならんのじゃが。。。
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