一見するとただの「ツボ」。でも愛くるしい音の出る楽器です。

地味ながらも「独特の低音」の魅力がある「ウドゥドラム」。

スガイ打楽器製作所ではスリットドラムを中心に製作していますが、それ以外にも作っているものがあります。

「プロパ・ドウ」つまり西アフリカ由来の「ツボ楽器」である「ウドゥドラム」もその一つです。

 

 

連休最終日のご来客。

プロパノータをご覧になるつもりが予想外の伏兵にハマってしまったようです。

 

「プロパ・ドゥ」

 

西アフリカ由来のツボ楽器です。

 

一般的には「ウドゥ・ドラム」。または「イボドラム」と呼ばれています。

 

ちなみに「イボ」とはこの楽器を使っていたアフリカの部族の名前だそうです。

最近は「部族という呼称がふさわしいのかどうか」という問題もありますが、その人たちが使っていたものをヨーロッパの打楽器メーカーが世に広めたものです。

 

本来は陶器でできているので取り扱いがデリケート(割れたりするからね)。

鉄製であるプロパ・ドゥはその心配はありません。

 

ごく普通のツボの一部に穴が開いていて、そこを「叩く」というよりも「穴をふさぐ」感じで演奏すると「ボワァン」となんとも心地よい響きがツボの先端からなります。

 

どの楽器の音ともケンカしない懐の深い、なんとも愛しいやつです。

 

生音が小さいので、強く叩いて大きな音を出そうとするのは逆効果。

ボデイの穴を優しく塞ぐのがコツ。難しいことはありません。

 

お客さん交えて音を出して遊びましたが、工房は防音などはしていませんので大きな音が出る太鼓で思いっきりセッションすることはできません。

ですが小さい音だからこそ、リラックスして音を楽しむことが出来ますし、何よりもお互いの音も良く聞きとれるので、音のやり取りもやりやすいと思いますよ。

 

この「ウドゥドラム」ですが、陶器で出来ているものからグラスファイバー製のものなどがあります。

おそらく、鉄製というのはスガイ打楽器製の「プロパ・ドウ」だけかもしれません。

 

「ドゥ~~~ン」という低音が何よりの魅力ですが、そのボリューム(音量)は容器サイズに比例する。

つまり、ボディサイズが大きければ「低音」の魅力度も増すということです。

しかし、鉄製でサイズが大きくなれば当然ながら重くなる。

それを嫌ってのことか、鉄製は無いようです(スガイ調べ)。

 

ちなみにスウェーデンのメーカーが「アルミで出来たウドゥ」、「Aludu」というものを販売しています(工房にも現物があります)。

 

 

軽くて持ち運びには大変便利だと思います。

これはグラスファイバー製でも言えることですね。

 

肝心の音ですが、低音は素材が変わってもそれほどの影響を受けることは無いと思いますよ。

大切なのは、ボディの容量ですからね。

 

物理学的には「ヘルムホルツ共鳴」というメカニズムが関係していると思いますが、う~~む、私には難しい。。。

 

低音以外にはボディ表面を叩いて出す「カンカン」という高音があります。

グラスファイバー製などはこの「高音」に大きな違いがあります。

結局はプラスティックの音ですので、その「質感」が気に入るかどうかの問題です。

 

これについては友人がわかりやすい例えを言っていました。

「ガン(銃)が好きな人はその素材感や質感も重要だよね。それがプラスチックじゃ満足できないでしょ」

 

確かに「音だけではない魅力」というモノもあるでしょうね。

 

僕はどうかと言えば、質感などは僕にとってはさほど重要ではありません。

「音」が気持ち良ければそちらを選ぶと思います。

 

「音の気持ちよさ」は自分がそのものの音をしっかり出せるかどうかが重要です。

僕はお陰様で、しっかりとした「芯のある音」を出すことは出来ていると思います。

そうなると、必ずしも「楽器」である必要もなく、そこら辺のガラクタを鳴らしていても「十分楽しい」という事になってしまうのですが。。。