今日はあるメディアの取材をお受けいたしました。
立派なカメラが映っていることですぐにわかると思われますが、あるテレビ番組の取材でした。
しかし内容等は例によって「時が来ればお知らせします」。
テレビ番組の取材ではたいていの場合、スタッフの方が事前に見えて内容の確認や当日に僕がするべきことの可否など、いわゆる打ち合わせ的なことがあります。
今回もスタッフの方というよりもディレクターさんですね、事前に若い女性が見えておおまかな構成等の打ち合わせがありました。
その時にはもちろんカメラもありませんし、いろいろと引き出してくださるので僕も少々饒舌におしゃべりしてしまいます。
しかし、いざカメラが回っているとそうもいかないことが多いです。
言いなれている事柄でも一瞬「しゃべりすぎかな・・」などと逡巡してしまったりします。
おそらくディレクターさんなどは僕のプロパノータに対する「この部分」というものを引き出したいと思っているように感じるのですが、僕自身が的確にそれを表現できているか、いつも自問自答があります。
改めて考えてみると、会話ってとても繊細で難しいものですよね。
ほんの一瞬、脳内に何らかのナニかが浮かぶだけでも、使う単語が変わってしまったり、その結果会話の着地点が微妙にズレてしまったり。。。
大筋での内容は同じでも、話の組み立て方や選択した語彙次第で「120%言い切った」もあれば「何となく80%くらいかな」もありますよね。
今日がそうであった、と言っているわけでは全くありませんよ。
そんな中で番組進行役のモデルさんから
「日本で他に作っている人はいるんですか???」
と聞かれました。
日本で作って販売している人、僕が把握しているのはプロパノータ含め3人です。
ひとりは「ガンクドラム」さん。
ちょうどプロパノータと同じくらいの時期から製作をしています。
もう一人はここ2年くらい前から作り始めた人で「さざなみドラム」さん。
お二方ともプロパノータよりも素晴らしく響くものを製作されています。
でもガンクドラムさんはほぼ外注品のようですので「製作」という言葉は適さないのかな・・・しかし外注がマイナスでは決してありませんけどね。
そうお応えしたところ、引き続きの質問で
「プロパノータは何が違うんですか?」と聞かれました。
そうですね。これは重要なご質問です。
これは国内産のものだけでなく、外国産も含めた中での違いになりますが一番の違いは「その目指す道」ではないかと思っています。
過去にも何度がブログで書いていますが、この楽器は構造的にどれも「綺麗な響き」という事が最大の特徴でしょう。
そしてその音色のお陰で「楽器」というよりも雰囲気を作る「音具」的な位置付けとなることが多いように思えます。
プロパノータを始めた時からそれだけでは「もったいない」し「発展性がない」と思っていたので、曲の演奏を可能にするために音の数を増やしたり、はたまた打楽器的な使い方を模索してきました。
あるお客さんから「プロパノータは人を感じる」と言われたことがあります。
意味わからないでしょ?
これはガンクドラムさんやさざなみドラムさんは、とても音が綺麗で余韻があるので「自分が音に向き合う」ことで完結してしまう。
一方のプロパノータは「人と繋がったり、一緒にやること」が連想される。
そんな趣旨でした。
正確に言うとその方が6音階の「P6」を友達に見せ、「他の国内産ではこんなものがあるよ」と紹介した際に、お友達が言った言葉だそうです。
もし、そのお友達がそう感じてくれたのであれば、私としてはとても嬉しい。
確かに大概の製品は「楽器」の前に「ヒーリング」という言葉が加えられますからね。自分だけで楽しむことが出来ます。
しかしそれが「一番適してる」であろうことは私も良く理解しているつもりですし、プロパノータもその点では「勝らずとも劣らず」ではないでしょうか。
それでも楽器なんて一人でやっているよりも他の人と一緒に遊んだ方が何倍も楽しいのは事実でしょうし、世界も広がりますよね(これは楽器に限らないけど)。
そんな想いもあり、プロパノータは誰でも遊べる「楽器」としての認知を目指してきました。
その点が他社との一番の違いではないかと思っています。
問題はそれがなかなか伝わらないことですよ。。。
ヒーリング的に気ままに音を出すのであれば練習なんて不要ですが、打楽器的に使うとなれば、いささか練習は必要になるでしょうからね。
練習方法なんかも「良くわからない」という事があるかもしれません。
これは僕自身も感覚的にやっているし、いろいろ打楽器を続けてきたから出来ている部分も大いにあるでしょう。
決して「センス」ではないと思いますが、初めはそうそう上手くはいかないかもしれません。
ご近所の和太鼓奏者「シンさん」は、「楽器、音楽の敷居を下げる」というワシの考えに共感してプロパノータを応援してくれています。
(シンさん自身も「ステージに立つことの敷居を下げる」ことを目指し和太鼓のワークショップをされていますが、コロナの影響で開催出来ず。。。)
何はともあれ「始めてみる」ことでしか物事は進まないのでしょうねぇ。
だいたいね、楽器なんて好きでやってれば誰だってそれなりに出来るようになるもんだし、そもそも楽器が出来たからって偉くもなんともないでよ。
ちなみに今日の番組は海外向けの番組ですので、日本国内の皆様は残念ながらあまりご覧にならないかもしれないですね。
しかしながら、はっきり言えば10年続けてきても十分な成果が出せないので国外に目を向けているのは事実です。
これはこれで仕方がないね。。何とか自分が生きる方法と生かせる場所を見つけなければなりません。
加えて「海外の方が受けている」という事実も見逃せません。
中国では現在大いに人気があるそうです。
もし海外販売に比重を移した場合、国内販売はおろそかなってしまっても勘弁してね。
ワシも遊びでやってるわけではないからね。
と、まぁこんなことをのたうち回りながら、明日はヨガスタジオの「眠活」なるものでプロパノータの音を「ヒーリング」的に入れてきます。
これはそのスタジオの生徒さん向けオンライン発信ですので、誰でもが見れるわけではないのでした。。。