プロパノータ6音階「P6」カスタムの具体例。
今回は⑤の「共鳴音追加」です。
1音プラス1,000円~。
しかしこれは文章ではなかなか伝わりにくいのではと思っていますが、、わかりませんよね。。
ひとまずは「P6」カスタム具体例の説明が一通り済んだのち、動画でもご説明したいと考えていますので、まずは文章にてチャレンジ。
「P6」は基本的な音の構成は「ドミファソシド」になっています。
*今更ですが「キーの変更は無料です」。特に指定がなければ上記の音階です。
「ド」が2つ登場するのはいわゆるオクターブ違い。「低いド」と「高いド」です。
この音はすべて表面(打つ面)の音です。
共鳴音は楽器の底面に入れる音で、通常は叩きません。
仮に底面に表面と同じ「ド」の音を切り込んだとします。表の音を鳴らすと瞬時にその振動が楽器全体に伝わります。
その振動は当然底面の切込みにも伝わり、表の音と呼応して響きが「まろやか」もしくは「華やか」な音色になります。
「まろやか」か「華やか」はその音の高さによって印象が違います。
音が高ければ「華やか」。低ければ「まろやか」な感じです。
「表と底に同じ音を作る」と書きましたが、実際はほんのちょっと音をずらすようにしています。
それにより音が揺れるような感じ「ホワァワァン」という響きを演出しています。
これは「音の唸り」と呼ばれ、西洋楽器の世界などではおそらく御法度の響きだと思います。
プロパノータすべてに付いている「さわりノイズ」。いわゆる「ジリジリ音」も西洋楽器ではありえない仕組みではないでしょうか。
しかし私自身は「そのような効果」が好きですので積極的に取り入れるようにしています。
それにアジアやアフリカの楽器ではこのような工夫は至る所に見られます。
カリンバにおまけのようについているビーズなんかはその一つですし、和楽器の三味線にも同様の発想が生きています。
ちょっと話がそれましたがプロパノータの共鳴音、以前はマグネットで同じ効果を生み出していました。
もともとは複数のプロパノータを鳴らしたときに同じ音がたまたま重なると、調和してとても気持ちの良い響きになることが発端ですね。かなり前の話です。
しかし2台必要になると大変なので、ある一つの音をマグネットを使い調整し、他の音と同じ高さにすることでその代用としてきました。
しかし私自身は音痴で音感が悪く、音が高いのか低いのかよくわからず磁石で「コッチか?アッチか?も少しコッチか?も少しアッチか???」なんて「チマチマやってられっか!」的な発想からもう少し便利にしただけのことです。
標準装備にしてしまうと今まで付けていなかった方に申し訳が立ちませんし、なければ無いで問題は全くありません。
磁石でその効果を得ることもできますしね。
そのような経緯からオプションとさせていただきます。
仮に録音などをする際、その一音だけ響きが違うと都合が悪いかもしれませんので、そのような場合にはマグネットを使い「わずかに」共鳴音をズラすことで他の音と同じ響きに戻すことも可能です。
冒頭にて「1音プラス1,000円~」としておりますが、これは底面にそのまま切り込みを入れた際の価格です。
底面に切込みを入れるのはとても簡単ですが、場合によっては底面に切り込まれた音に何かが触っていると、逆に表の音も響きが止まってしまうケースもあります。
膝の上において鳴らす時など、響きを止めてしまうデメリットが出てしまうかもしれません。
そのような際でも問題なく響かせる方法として「楽器内部に共鳴音を入れる」ことも可能です。
しかし内部に同じ音を作るのはそれなりに面倒がかかってしまいます。
よって、内部の共鳴音は「1音につきプラス2,000円」頂戴いたします。
どちらが良いか??
それは内部に入れた方が条件問わずに共鳴効果が出ますので良いでしょうね。
また底部、内部問わずに私が最も重要だと思っていることは「共鳴音は1音で良い」ということです。
理由は「1音だから共鳴の良さが引き立つ」と思うからです。
まぁ多くても2音までかな。。。
例えば音板が2重になっている「P13」や「P15」なども1~2音に「後から音が浮かび上がる」ような調整をしています。
これも全部がそのような音だと面白みがないというか、すべての音が「普通」になってしまうと思っているからです。
共鳴音も同様で1音だから目立ちます。
私の中ではちょっとした「キメ音」。
これがたくさんになっちゃうと、やっぱりそれが普通になって平凡になってしまいますからね。
楽器のキーにもよりますが、効果的な音とさほどではない音の違いもありますのでどの音に共鳴を入れるかは私の方にお任せしてください。
底面に共鳴音があるタイプ。
内部に共鳴音があるタイプ。
わかりにくいですが、ゴム足の下に共鳴用の音が覗いています。