シタールってご存じですか?

 今日はインドの弦楽器、シタール奏者の加藤貞寿さんのライブに行ってまいりました。

 

東京ではそれこそ毎日そこかしこで音楽はもちろん様々な催しが行われていますが、僕は工房に引きこもっていることが多く、滅多なことでは表に出ていきません。

特に今はお待たせしてしまっているブツの製作に励まにゃならんハズです。

そんなことをしり目に、数日前にシタール奏者のカトちゃんから「たまにはちっと来ねえか」と誘われたので、「仕方ねぇなぁ、じゃ行くか」ってな感じでお出かけしてきました。

本当にこんな感じのお誘いでもなければ一生閉じこもってしまうでね。

だいたい夕方頃が一番作業に没頭してますから出かける時間が来ると「うわぁぁぁ、面倒くせーなぁ・・」と思いつつ作業を切り上げます(行けば楽しいんだけどね)。

 

シタールは以前のブログでも紹介したことがありますが、弦の数がやたらと多く、そのくせ主に弾くのは一本であとは共鳴弦という摩訶不思議な楽器。

一本シャラ~ンと弾けば残りの共鳴弦が「シャララララ~ン」と鳴り響き、独特の音世界を構築します。

さらに弦を引っ張ったりすることで音が揺れ、まさにインドワールド全開となっていくのです。

 

この共鳴と音の揺らぎは僕がプロパノータで実現したい音なのです。

今日久々に聞いたところプロパノータの「P15」や「P10」などの2重になっているタイプは「だいぶいい感じじゃないかな」との印象を受けました。

プロパノータのような金属製のスリットドラム(またはtongue drum)はもともとがどこかに存在していたものではないので、「目指すべき音」というものがないのです。

構造はいたってシンプルで、メーカー違えど音はどれも綺麗でその傾向は同じだと言えるでしょう。

師匠もいなければ目指す見本もない、となれば何か目指すものを決めなければ漠然と進歩のないままになってしまう恐れがありますからね。

シタールのような複雑で手を入れる箇所が多い楽器と違い、打楽器なんてシンプルな構造であるだけに制約も多いと感じていますが、そこで止まっていたら進歩は望めないもんね。

そんな観点を持ちつつ演奏にも酔いしれるのです。

カトウ教授が言うことにゃ「耳では聞き取れない音も感じてほしい」。

シタールの音が心地いいのは、まさに多種多様な倍音にあふれ、それが無自覚に意識の中へ取り込まれていくからなんでしょうかね。

 

ライブはお寺さんでのソロライブでした。

シタールの音世界とお寺さんの仏教界の雰囲気は当然のごとく融和し、マイクなしでの音量でも十分な聴きごたえがあるのは言わずもがなですね。

 

カトウ先生は演奏だけでなくシタールの改良にも積極的に取り組み、あれやこれやと自身の楽器に手を入れながら理想の音を追及しています。

師曰く

「インド人のアイデアには脱帽するが細工が雑な面がある。部品を日本の楽器修理工房で注文したら届いたものがインド製でがっくりきた」

と、のたまわっておりました。

シタールは腰に負担が多そうなヘンテコリンな座り方で演奏するのですが、カトウ博士は年がら年中そんな姿勢で演奏をしていて体にガタが来ないのかねぇ。

 

終演後、お客さんの質問に熱心に答えるカトウ画伯。

 

 

カトちゃん商会謹製「手作り鉄火味噌」

これがまた美味いワケ。ライブ会場で販売してるよ!