6月に旧ブログでお知らせしたように、10月より商品価格を変更いたします。
特に2重の音板のタイプは大幅に値上げいたします。
一番の理由は今までが安かったということです。
加えて材料仕入れ価格の上昇です。仕入先自体の変更により材料価格がかなり上がります。
特にP15,PG10サイズが新規の仕入れ先となり、仕入れ価格も私のような少量では交渉の余地もほぼ無いわけです。
これまでは廃棄待ちのボンベを使っていましたから、塗装をはいだりすることで表面をかなり削ることになっていた結果、ミクロのレベルでしょうが表面の均一性は失われますね。
今後はサイズ小と同じように新品の素材を使っていきます。
それによって様々な利点が生まれ品質の向上へつながると期待しています。
加えて今まではカスタム依頼なども雀の涙ほどの追加料金しか頂戴していませんでしたが、そちらも見直します。ちゃんと仕事に応じた価格を付けることが大事だとのアドバイスも方々より頂きました。
この道に入って約10年。初めは見習い程度だったのが10年目にして初の昇給ということです。
当時は自分が作ったものに対して値段の付け方なども基準がわからず「高すぎるのもなぁ」という感覚が強くありました。おまけに「いい人に思われたい」という欲求にもとらわれていました。
年を重ねたからか、いまはそんな欲求も「どっちでもいい」という感じですね(それでも基本的にはいい人に分類される方だと思いますが・・)。
ある時から製作するうえで「いかに早く仕上げるか」という点に意識が回り「丁寧に作り上げる」というとても大切な部分をおろそかにしているという自覚もありました。
仕事をするうえで「仕事のスピード」という点は確かに重要ですが、それにより「質がさがる」ことは許容できないことですからね。
いくら効率的に、また自分の最大限の力が発揮できたとしても、出来るのは20~30個。以前にもブログに書きましたがこの数では各都道府県から月に一つ注文があるだけでパンクです。
ここ数年、ヨーロッパはもちろん中国製のスリットドラムも多数流通し始めました。その価格にはどう考えても太刀打ちできません。
以前出展した「癒しフェア」でも中国メーカーが出店していましたし、その社長さんとも話をしたことがあります。
彼は「ウチはレーザーで一気に切るアルヨ」「日に何十個も作れるアルヨ」と言っていました。
それはソレで低価格で多くの人に届けば市場自体が広がるので、自分にとっても悪い話ではありません。ですが彼らに対抗することは全くナンセンス。勝ち目無し。
「安いもんで十分」
その考えも正しいです。
そうお考えの方には中国製品をお勧めいたしますが、出来れば中国製品は手のひらサイズの小さいものにした方がいいですよ。
通常サイズ以上のものは(直径20cm~)は正直なところ、お勧めいたしかねます(音がおもろないアルヨ~)