先日、プロパノータの録音現場にお邪魔してきました。
ある企業様の新商品に向けての音源製作です。
「海」「癒し」がメインテーマとなっている商品です。来年の5月の発売予定とのこと。
作曲家の戸田有里子さんに作曲依頼が入り、演奏担当のパーカッショニストの熊本比呂志さんが「それならプロパノータがいいんじゃない??」とアドバイスしてくださったのが始まりでした。
そんなわけでお二人が一度工房にお越しくださったときに録音に立ち会う許可をいただいたのです。
今までも何度か録音現場に入ったことはあるのですが、とっても簡易的なものだったり自主制作的なものだったりでした。
今回はそれとはまったく違って、いかにも「プロの現場」。
たぶんこれが「卓(タク)」って言われているもんじゃないかな??ボタンやレバーがびっしり並んだ巨大な機器。圧倒されるね。。
録音は楽器ごと弦楽器、笛(ケーナ)、パーカッション(プロパノータ)、スチールパンという具合に進められた模様。
僕はパーカッションが始まる頃にお邪魔しました。
戸田さんと熊本さんが微妙なやり取りをいくつか繰り返し録音は進んでいきました。
僕は内心このような場でプロパノータがちゃんと使い物になるのかどうかが心配でしたが、どうやらそれは杞憂に終わったようです。
お陰様で少々時間は押しましたが無事に終了しました。
依頼主様である企業の担当者様からも「商品イメージにぴったりでとても美しい音色」とのお言葉も頂戴し、ほっと胸をなでおろしましたよ。
プロパンの後はスチールパン。
演奏担当は伊澤陽一さん。
ソロ演奏はもちろん、50人を超える大所帯「WAIWAI STEEL BAND」の親方さんです。
ワイワイスチールには僕もちょっと知っている人がいるんですよね。
実際に僕が録音風景を拝見したのは熊本さんと伊澤さんのパートでした。
お二人とも戸田さんの指示にすぐさま的確にご理解し、演奏で応えるサマは見事としか言えませんねぇ。。
戸田さんはもちろん、各人アカデミックな教育も受けているので出来ることなのかな。
熊本さんが音大出身というのは知っていましたが、パーカッショニストというと何となく「ノリ」でやっている印象もありましたからね(笑)。
まぁでも実際は「ノリ」でやっている人もたくさんいますがね。
そもそも、楽器を習ったわけではなく好きで初めて続けている人たちは、打楽器に限らず楽譜はわからないという人も珍しくはなさそうです(個人的に僕の周辺の話)。
終了後にスチールパンの伊澤さんともお話しさせていただきましたが、スチールパンも倍音成分が多くシビアな録音現場では苦労することも多々あるそうです。
今回もあまり倍音が目立たないように叩き方で調整もしていた感じでした。
スチールパンも比較的新しい楽器で、音の傾向もプロパノータのようなスリット系楽器に近い部分があるので録音時には苦労するというお話を聞いて、なんとなく安心しました。。楽器って一筋縄じゃいかないダヨネ。
それにしても戸田さんは演奏を聴きながらもさしたるチェックをしているようには見えませんでしたが、「~番(便宜上の楽譜番号ね)のドコドコがナニナニで~」などなどと言っていたのが一番驚きでした。
録音が終了したケーナの渡辺大輔さんと一緒にお菓子なんかを食べながら、チェックしてただか??・
ワシにはサッパリわかりませんでした。。
いずれにせよ、大変貴重な経験でした。
戸田さん、熊本さんテンキュウ!!!



