今日は「音階変更希望」ということで以前カスタムペイントでもご紹介したお客様が来られました(ウメハラさん)。
割とご近所さんなので、たまにふら~~っと顔を出してくれます。
修正前の音階は高めのオクターブでしたので、今回はそれを、いわゆる「普通」の高さのオクターブメインに変更。
お渡ししてからおよそ半年過ぎています。
そもそもウメハラさん自体が音楽をされている方でしたので、「基本音を少々高くして、ご本人がマグネットチューニングで微調整」という形式で作りました。
今回の修正案は
・全体的にオクターブを下げる
・各音は半音に調整(つまり高め)
・前回同様マグネットチューニングで半音⇒全音にケースバイケースで変更(ご本人がね)
さっそく音の変化を調べてみると意外にも数ヘルツ高くなっていました。。
これはビックリです。
この楽器は使っているうちにいつか音が低くなる可能性はあるものの、高くなるとは思っていませんでしたからね。
恐らくこの変化は気温、温度によるものだと思います。
「B級ソルフェジオ」のブログで書いた通り、気温が高くなると音も高くなるということです。
ただ耳で聞く実感としては正直なところ僕にはわかりませんし、ウメハラさんも把握していませんでした。
全体的なシャープ感(つまり音が少し高い感じ)は元々の設定がそうでしたからこの点は別問題。
この微小な音程の変化には笛関係を演奏する人は鋭いのかもしれません。
昔オカリナの人と演奏した時(2人)には、それぞれがチューナーを見えるところにおきながら演奏していました。
どうやら吹いていると息で内部の温度が上がり、音程も上がってしまうだとか。。。
それはさておき、今日の修正は音を低くするので作業としての難易度は低いです。
音板の切込みをさらに切っていくだけ。
その際、切りカス(バリ)が出てしまうので、周囲をやすり掛けするのでペイント面が少々乱れます。
ウメハラさんが「いいよ、また塗るから」ということでワシは一安心。
塗装もきれいにするとなると、コトが大きくなりますからね。
ちなみに音を高くするには溶接してからまた切りなおします。
それですと溶接段階で周辺の塗装面も汚れるし、溶接部を削るので、やっぱり塗装面も削れる。。。
そうなると、、、やっぱり再塗装。。。
またの方法として、半音から一音程度なら音板先端を削る(つまり先端部を軽くする)ことで高くすることができます。
音階変更例としてはとてもイージーな部類に入りますね(というよりも音階変更依頼は初めてだ・・)。
プロパノータご購入後、皆さんがどのように使っているかはわかりませんので、このようにある程度の時が過ぎてから再び楽器の状態が見れるのはとてもありがたいことです。
いろいろと勉強になりますよ。
マグネットチューニング、今までで最高に欲張りだったのが・・・・・・キタオカさん。
「C / E / F / G 」の4つのキーに対応というモノ。
チューニング表を作ってどこに磁石を付ければ音がどう変化するかをまとめましたが、、、目が回るヨ。。
コレ。正確にはウメハラさんの奥さんが塗ったモノだね。