プロパノータの最大の特徴は何と言いましてもその美しい『音色』だと思います。
世の中には数多くの楽器が存在しますが、一つ一つの音が「美しい」という楽器はあまりないと思っています。
例えばピアノやバイオリンなど、その一音自体が美しいかと言えば決してそうではないような気がします。
もっとも、その音が連続してメロディアスになれば、途端に琴線に触れるような美しい音色へガラリと変わることは言うまでもありません。
また純粋な音としての音叉などは、澄み切っているがために、楽器としての魅力には欠けているそうです。
(楽器というのは純粋な音以外の音が混じっているのが魅力なんですってサ)
プロパノータの音を聞いた方々のほぼ100%は「わぁ、凄い、キレイな音~」との反応を示してくれます。
そして購入してくださる方の大半が「その響きに魅せられて」とのことです。
自分自身でも10年以上、この楽器に携わっていますが、いまだにその一音一音は「キレイだなぁぁ」と思っています。
角がなく優しい包み込むような音色ですね。
その音色のおかげで「適当に演奏しても心地よい」のだと思っています。
と、ここまではとても喜ばしいことなのですが、残念ながらこれはプロパノータに限ったことではありません。。。。誠にザンネン。
金属を素材にして、この円盤状の形を持つ楽器は、どれも、誰が作っても似たような傾向の美しい音が出るのです。
金属と言っても、鉄、ステンレス、アルミ、チタン、銅、真鍮、etc・・・多々ありますが、素材によって音色が大きく変わるのかと言えば、う~~~ん、どうかな。。
ステンは試したことがありますが、特に代わらず。アルミは音次第で鳴ったり鳴らなかったり。
チタンは違うんじゃないかとの期待はありますが、高価だし入手も難しそう。。
銅や真鍮は管楽器などの素材でもあるので楽器向きなのかもしれませんが、音色が大きく変わるような気はさほどしません。。
以前プロの方がお話ししてくれましたが、良い音のトライアングルは「現在の綺麗な鉄ではイマイチ」だそうです。
昔の、やや余計なものが混じっていたぐらいが良い音がしていたとか。。
音ってあんまりキレイ過ぎても面白くないのかもしれませんね。
ダメな子ほどかわいいとか、ブサイクさがたまらなく魅力的(犬とかね)だとか、そんな感じ?
そんなことを考察してみると、鉄は価格、入手、音、どれをとっても一番グッド&イージーと言えそうです。
鉄もフライパンのように1ミリ程度の厚みでは、余韻が短く(それはそれで小気味よかったのですが)、響きが美しいとは断じて言えませんでしたが。
また素材以上に、円盤状の形が良いとも思います。箱型で試した際は全然響かなかった。。。
詰まるところ、適度な厚みと形状により美しい響きが得られるのではないでしょうかね。
過去、プロパン工房にお越しくださったプロの打楽器奏者の方々は、工房にあるハピドラムと比べてプロパノータの音に軍配を上げてくださいました。
社交辞令半分、音階のせい半分ととらえています。
具体的に何が違うのかを言葉で表せるほどの才はありませんし、皆さんもそうだったのですが、要するに「なんかイイ」ってことです。。「工場生産製ではない感じがする」と言われたりね。
まぁ、確かに手作りではありますが、僕が目指しているのは「均一品質」のマニュファクチュア。
つまり、楽器には当たり外れがあるなどとよく言われますが、そういった違いのない「均一性」。
確かに最近、ハピドラムは工場生産っぽいかな、との意見に納得できるようになってきましたが、その違いは何なのだろう????
自分の技術不足???
ちょっと他社様の事をアレコレ書いてしまいましたが、皆様方が何をお選びになるのかは皆様自身が決めることですので。
正直なところワシは知ったこっちゃないのです。。